やっかいな帰化植物・3、ヨウシュヤマゴボウ

**村に住む友人の画家・久保田氏の家の庭にもはえており、二人でこの植物なんだろうとなんだろうと言い合っていた。私は、実がぶどう状なので、ブドウ科をいろいろ検索していたがわからない。少したって、久保田氏がネットのやりとりの中から、「ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)」だとつきとめた。

 ヨウシュヤマゴボウは、北アメリカ原産。日本では明治時代初期以降、各地で雑草化している帰化植物である。私のまわりでも良く見かける。このヨウシュヤマゴボウは有毒植物で、全体にわたって毒があり、果実も有毒である。夏の時期に扁平な果実をつけ、秋の初旬に黒く熟す。熟した果実は柔らかく、潰すと赤紫色の果汁が出る。この果汁は強い染料で、服や人体に付くとなかなか落ちずやっかいだ。

 なお、味噌漬けなどに加工して売られている山菜の「山ごぼう」は、本種または近縁の在来種ヤマゴボウとは全く異なる、アザミの一種モリアザミまたは野菜のゴボウの根であり、いずれもキク科である。間違い易いから要注意だ。