アイデンティティって?、その2

 友人のY子さんは、私と同じ信州生まれで、信州育ちなのに、”私は、信州人じゃない..”なんて言う。両親が広島県人で、きっと両親で交わす広島の言葉や、聞かされる故郷広島を想起させるなんらかの環境の積み重ねなどが、そういわせるのかも知れない。

 でも例え両親が他県の人でも、彼女はりっぱな信州人だと思うのだが...。生まれた時から信州の空気を吸い、水や食べもの食べ、同じ小学校、中学、高校に通い...、”あなたは、もうじゅうぶんに信州人だよ”と彼女にも言うのだが。もっとも彼女、高校卒業以来ずうと東京での生活が長いが。

 人それぞれだが。Y子さんは、信州人としての意識、アイデンティティはちょっと薄いのかも。ちょっと前に読んだ「日本語からたどる文化」という本の中では、アイデンティティは、社会言語学的考察がされ、地域方言などに関連し、「自己の属性に対する意識」「帰属意識」と捉えられることが多いようだ。