害虫回想記・その8、蠅(はえ)巻・3 はえとり瓶

 はえとり瓶は、直径20センチくらいの容器で何と説明したらいいか、中にあるごはん粒などごちそうにつられて容器の中へ入ると、二度とは外へ出られないような仕組みになっていた。力尽きてごちそうを囲む水槽の中へ落ちて死ぬ。これらも、蚊と同じでハエもその存在を許容してハエと共に暮らす道具に違いなかった。