桑(くわ)の実、桑(くわ)の実ジャム


田舎の山際の道などを走ってると、道路にくろいものがいっぱい落ちている。よく見ると道路にせり出した桑(くわ)の木から熟した実がこぼれている。桑は自生しているものも多い。今年はこんな実をクルマを止めてよく食べた。少年の日に返って。

 今のこどもたちはこの実が食べられることも知らないのかも。いや、桑(くわ)の木であること、この葉を食べて蚕が育ち、その蚕が作るまゆから絹が取れることも。もっとも知っていたとしても、野のものなど気軽に口にしてはいけないと親にいわれているのだろう。わたしのこども時代、学校帰りの道などで、この実を見つければみなでむさぼるように食べ、うまかったものだ。

 この実は果実としてもなかなかすぐれている。イギリスでは、この桑の実のジャムやジュースを作るために、桑を育てている農園があると聞く。桑(くわ)の実ジャム、信州の地産センターなどで売っているのを見つけることもあるがとても高い。

 桑の実の 食べる子もなし 朽ち落ちて