城下町、信州松本独特の雛人形、押絵雛
城下町松本には、江戸時代からの伝統、押絵雛という独特の雛人形がある。押絵は、正月の羽子板で知られるが、押絵雛とは、厚紙を切った型に棉を挟んで布で包み張り合わせた立体感のある絵で作られた雛人形である。
松本は江戸時代から、押絵雛の産地として知られ、その江戸時代の終わり頃に出版された旅行ガイドブック『善光寺道名所図会』には、松本の名産品として押絵雛が紹介されているという。押絵雛の制作は明治中期に最盛期を迎え、その後衰退、しかい近年見直され、松本の代表敵な伝統工芸品となっておる。
押絵雛は、内裏雛や歴史上の人物、歌舞伎もの、伝説、昔話などを題材に作られる。以前、松本における唯一の製造販売、押絵雛専門店でもある大橋通りのベラミ人形店を取材、私のホームページで紹介したこともある。http://uncletell.web.fc2.com/berami1303.html
写真は、松本市内田の古民家馬場家住宅(博物館)での押絵雛展より。
押絵雛の五段飾り。
左は三段飾り。
武内宿禰、神功皇后他の人形。
雛壇十五人揃い。
大きな羽子板。
掛け軸に錦絵風の雛が描かれている。
長袴の男、力士、主従、立美人、着流しの男など江戸風俗のいろいろな押絵雛人形。
内裏雛の男雛、女雛。
押絵雛のポストカード。