1月と2月の寒さ

 只今寒中である。暦の上では先の5日に小寒の入り、20日に大寒の入り、2月4日の立春であける。1年で最も寒い季節である。当地、中央高地、信州松本盆地もこのところ連日、最低気温が−8度〜−10度の日が続く。この寒さは東北一帯の寒さとほぼ同じだろう。

 ところで、1月と2月とどっちが寒い?と質問をするとおおかたの人は2月と答えが返って来るが、正解は1月なのである。冬は夏の裏返しだとすれば、2月ということになるが、夏とはちょっと違うようである。もっともいろいろな捉え方があると思うが、妥当なものとして月平均気温とする。疑問の向きは、理科年表なり地図帳の後ろに付いている表を見れば一目瞭然である。

 確かに国内でも2月の平均気温の方が低い土地も少なからずある。でもそれは北海道東端の網走・根室などごく少数である。これは流氷の影響かもしれない。2月の気温が高くなるのは日照時間が多くなることも多分あるだろう。

 逆に夏は、ほとんどのところで8月の平均気温の方が7月のそれより高くなっている。これは、7月前半は梅雨の天候なことと、まだ地表が十分に温まっていないことによるのだろう。なお、7月の方が高いところは沖縄等南西諸島である。

 昔、子供の頃、私が2月になれば少しは寒さもましになるねと言うと、親から、お前なにをいうか、2月になればますます寒くなるんだよと、良く叱られたものである。今思っても、この考え・感じ方には子供ごころにも納得出来なかったものである。

 確かに2月に入って1週間くらいは寒いかもしれないが、もう峠か、越えた感じである。私は真の寒さは1月の内だと思っている。