続・もちはなし、もちアラカルト・2

 つくもちの何臼かは、白もち以外のいわゆる混ぜもちも作る。普通の白もちに黒豆を入れた豆もち。もち米とうるち米をまぜてつき、大豆、青のり、ゴマなどを入れてつき上げたこわもち。かまぼこ形や小判形にする家も多かった。

 こわもち、白もちのようにに表面がスベスベでなく名の由来なのかごつごつごわごわしていた。わが家で食べた中にはシソ入もあり、中に何を入れるのかは自由なのだから、作り手の工夫次第でいろいろなものが楽しめただろう。

 これらのもちは、信州の農家でいう小昼(こびる:ちょっと した間食、お茶受け)や子供のおやつなどに食べられた。混ぜもちは、雑煮やお汁粉には適さないが、焼いてそのままおいしく食べられ、私も大好きだった。

 そのほかあわやこきびを入れたあわもち、きびもちもあった。また そば粉入のそばもち、とうもろこし粉入のもちをつくところもあった。なお、あわ、きび、とうもろこしには稲と同じようにモチ種があるという。きびもち、豆もちなどは、今でも地産センター他で売られている。(写真)