信州松本地方七夕人形のひとつ、カータリ


  昨日7日は当地、月遅れの七夕。信州は松本、伝統の七夕人形の中にユニークな存在の人形・カ−タリがある。

「カータリ」とは、1年に1度の七夕の日にしか会えないひこ星とおり姫が、もし万が一雨が降って天の川が増水してしまい、会えなくなってしまったら大変と、「カータリ」は待機し、ひこ星・織り姫を背負って、また肩車して増水した天の川を渡り、対岸まで送り届ける役割。長い足で川を渡って二人を会わせてくれる優しい存在。まさに恋のキューピッド役。

 松本地方の七夕人形、江戸時代からのもののようだ。縁先に飾る着物を着せた吊し人形などいくつかの型がある。縁側に吊し、下には膳に乗せ野菜などを供える。縁先の脇には笹飾りも。カータリは川渡りの意で、川をすぐ渡れるように着物の裾をたくし上げている。それにしてもチョンマゲの江戸時代、こんななやさしい粋な役割の人形を登場させたセンスに乾杯!

 松本城や同構内の博物館の売店に、このカータリ君がストラップに。松本城にのケヤキの木から作られていて、恋の成就を祈願する人もそうでない人も、松本の記念にと評判とか。写真左の左から2番目がカータリ。