「山法師の実赤くなり果実酒に」

  一頃、果実酒作りに凝ったことがあった。食べられそうな木の実など見つけるとはしからというくらい漬け込んだものだ。キイチゴ、グミ、ガマズミ、ボケ、ナツメ、サンシュウ、ヤマザクラスグリ、クワの実、マタタビなどなど。

 ヤマボウシの実も試みたひとつだ。赤く熟したこの実は食べられる。まずいイチゴのような味だが。果実酒にしても、甘いとろ〜んとした味だった。同じ科のアメリヤマボウシともいわれるハナミズキの実もと、ちょっとかじってみたら飛び上がるほど苦かった。