山田洋次監督の映画「小さいおうち」を見る

 見終わって、なんか不思議な感覚にとらわれた。ただ暗い息苦しい時代だと思っていた昭和前期、あんなに明るく、自由に(それなりの)ロマンもいっぱいの世界が広がっていたなんて...。映画のウェブページに載っていた歌手の都はるみさんと「オルウェイズ三丁目の夕日」の監督、山崎貴さんの寸評が実にいい。松たかこが今までにない妖しい魅力を...。

 懐かしいあの時代の家族愛が染みる、哀しく、狂おしく、美しい作品です。人間を見つめる監督ならではの情熱に圧倒されます.−−とは都はるみさん。また山崎貴監督は、大戦の足音が聞こえて来る戦前の昭和があんな美しい世界だったなんて。あの時代だからこそ、その中に隠された切ない思いは、より強く僕たちの胸にせまるのでしょうね。−−と。