写真と私・その2

 私が初めて使ったカメラは先にも書いたが、親爺が貸してくれたスプリングカメラだった。そしてお小遣いをため、親からも少しだしてもらって買ったカメラが多分、ヤシカかなにかの35ミリレンズシャッターカメラであったと思う。セルフコッキンギや連動距離計はついていたが、露出計などはない。セレン式などの露出計のついたカメラは高級機でもまだ登場していなかった。

 2眼レフカメラなども多く出回っていた時代である。ローライフレックスなどというドイツの名器もあったが、借りて使って見たが、角張ってゴツゴツして実に使いずらい。なにより上から覗くしかないので、機動性に欠ける。でも根強いファンもいた。

 この頃のカメラでも写真はちゃんと撮れたのである。ただ露出は自分で決めなければならない。晴れた日なら、シャッタースピード125/1で、絞りF:8、曇りならF:5.6とかが目安だった。極端な露出過多や不足でなければ一応の写真になっていたのである。