コスモス

 コスモスの秋である。シンプル イズ ベストを具現したような花である。昔からある花なのに、少しも古くならない。それはなにより、そのシンプルさ故でもあろうし、宇宙に通じるその”コスモス”という名前もおおいに預かっているだろう。

 以前、”花はどこへ行った?消えゆく庭の千草...”などと題して、昔々、花壇を賑わしていた花が段々見られなくなっているとして、メールマガジンの中で書いたことがある。例えば、ダリア、百日草、キンセンカグラジオラス、千日草、カンナ、アスターホウセンカ、金魚草、ヤグルマソウなどなど。コスモスは、これらの花とは、ちょっと雰囲気が違うようである。

 コスモスは、幕末から明治中期に日本に伝わったものらしい。ウィキペデアには、−−原産地はメキシコの高原地帯。18世紀末にスペインマドリードの植物園に送られ、コスモスと名づけられた。日本には明治20年頃に渡来したと言われる。−−とあり、またヤフー百科辞典では、日本には幕末に渡来したが、本格的に広がったのは1909年(明治42)、文部省が全国の小学校に栽培法を付して配布してからである。−−と載っている。キバナコスモスは大正期に渡来したようだ。

 八重の花もあるが、シンプル イズ ベストの花なので、私はやはり一重の花の方がいい。