選択肢、道は一つではない...

  21世紀の世界と日本、10年余がたったが、平和と輝ける未来の世紀の思いとは逆に、各地で紛争も継続、正に前途多難である。宇宙船地球号、果たしてこれからどんな進路が開けるだろうか。

 ところで、多くの場合、道とか方法はひとつではない。選択肢はいくつかあるのが普通だ。人生行路など、武者小路実篤の、自分を生かす路はこれしかないので、自分はこの路を選ぶ、といった文句の絵入り額がよく飾ってあったりするが、ひっきょうひとつの道を選んでしまうと、おうおうにして、他の選択肢・方法などが目に入らなくなる。時としてそれもやむを得ず、必要だろうが。
 
 確か、人生や会社事業の進路の選択などは、どうしてもひとつのコースを選ばざる得ない。しかし、これしか方法・道がないと思ってしまうと、もう他の方法はないも同然。他の可能性もあるかもしれないと考える思考のフレキシビリティを失ってしまうのだ。
 
 昔職場であったこと、ある設備の修繕方法について、いつも頼んでいるA業者から、これはもう本格的に作り直すしか手はありませんよと、1、2年言われて続けてきた。それを信じ、費用対効果の関係で躊躇していたが、たまたまB業者に相談したら、あっというまに5、6万円の修繕費で解決してしまった。