お盆


   今、お盆の最中である。以前にお盆のことに興味があっていろいろ調べたことがある。
 
 わかったことは、これはどうも単に盂蘭盆会という仏教行事だけのものではないこと。まあ、後から密接不可分に結びつきはしたけれど...。言ってみれば正月と同じ、祖霊を祭る民族信仰、土俗信仰、大昔、原始時代から綿々と続いた民俗の伝統行事のようである。日本では8世紀ごろには、夏に祖先供養を行うという風習が確立されたと考えられているとか。

 お盆には、先祖の精霊が家に帰って来る。それをお祭りする行事だというわけである。先祖を迎えるために家の中を整理して迎え火を焚く。次は送るために送り火を焚く。帰ってきた精霊達を慰めるために盆踊りをする。精霊送りの一つの変化が灯篭流し。

 江戸時代、それまで古神道における先祖供養の儀式や神事を、江戸幕府が庶民に強いた檀家制度により仏教式で行う事も強制し、仏教行事の「盂蘭盆」(うらぼん)が習合して現在の形が出来たとされるが。ともかくお盆を、仏説のみで説明してあるものもあるようだが、それはやはり正しくないということのようだ。

 関東の一部では7月行われるが、8月の『盆』の方が国内では、事実一般的だしお盆と言う感覚が強い。