「白馬は春”自分に問う”日々重し」

−−今日は白馬村へ行く。残雪のアルプス、白馬三山と連なる山々。オリンピ
ック道路を東側、美麻村(現在は大町市の一部)の方から降りて行くと、 おお
っと息を飲む、いつもながら、圧倒される景色。白馬は安曇野と違って前山が
ない。だからアルプスが直に里に迫っている。冬は山も里も白一色だが、春は
残雪の山々、みどりになった里のコントラストがとりわけ美しい。田植えの頃
は水が張られた田に雪のアルプスが映る。

 アルプスを左手に北へ走る。去年から気づいているのだが、国道沿いにある
白馬北小学校の入口に気になる石碑がある。そこには「自分に問う」と刻んで
ある。石碑の裏を見ると平成10年卒業生とあった。

 小学生にしてはなんと重い、哲学的とも思えるフレーズではないか。きっと
児童たちは卒業のメモリアルを何にするか、熱心な討議を重ねたのだろう。こ
れからの人生、何があろうと常に自分に問い、その姿勢を正し真摯に生きてい
こうという思いを込めたのかもしれない。

 ”自分に問う”、その石碑は、道行人々にもずっしりと重い問いかけをして
いるようにも見える。桜の花がわずか残っていた。あと一週間も早ければ、
この石碑と桜とそして残雪の白馬連山を一緒に眺められたのだが..。−−
    アンクルのメールマガジン安曇野(あづみの)通信」より。