「蝉とった時代ははるか雲白く」

 長い捕虫網もって夢中でトンボやセミ・蝶を追ったものだ。そんな少年時代は、はるか郷愁の彼方に。雲はいつの時代も白く流れる。今の子供はあまりしないのだろうと思う。どうも社会がそういうムードでないみたい。

 シオカラトンボくらいではなく大きなものを捕まえたときは、それはうれしくて...。私の少年時代、網も買えば高いので母親が白い透き通るような薄い布地で器用に作ってくれたりもした。