信州・茅野の「仮面の女神」国宝へ...

 茅野市尖石考古資料館の「仮面の女神」。文化審議会は先月18日、長野県茅野市で出土し、「仮面の女神」の愛称がある縄文時代土偶を国宝に答申した。茅野ではすでに「縄文のビーナス」が国宝になっており、関係者は喜びをかくさない。

 茅野市のホームページによれば、「仮面の女神」の愛称をもつこの土偶は、茅野市湖東の中ッ原遺跡から出土。全身がほぼ完存する大形土偶である。全長は34センチ、重量は2.27キロ。顔に仮面をつけた姿を思わせる形であることから、一般に仮面土偶と呼ばれるタイプの土偶である。今から約4000年前の縄文時代後期前半に作られた推定されている。
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 「仮面の女神」の顔面は逆三角形の仮面がつけられたカタチ。細い粘土紐でV字形に描かれているのは、眉毛を表現しているのだろうか。その下には鼻の穴や口が小さな穴で表現されている。体には渦巻きや同心円、たすきを掛けたような文様が描かれてもいる。足には文様はなく、よく磨かれている。この土偶は、土器と同じように粘土紐を積み上げて作っているため、中が空洞に。こうした土偶は中空土偶と呼ばれ、大形の土偶によく見られる形態とか。2006年(平成18年)に重要文化財に指定されたが、このたび国宝に答申された。写真はテレビ画面から。
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