”菓子パンの王”、メロンパン? オカシ屋ケンタ氏とメロンパン・3

 オカシ屋ケン太氏はまたこう言うのである。−−いいメロンパンと悪いメロンパンがあった....。(これは常識的にもわかる^^。)

 いいメロンパンとは、丸い丘の頂のあたりにマスクメロンを摸したと思われるギザギザの模様があり、そこにザラ目の砂糖が淡雪のごとく薄らと積もっている。何て言ってもここが旨い。このジャリジャリモコモコの部分が。(人によっていろんな表現になるものだ...、五木寛之氏は確か、表面がかさかさして、爪でおこすとポロリとこぼれるとか、あのザラメのついた黄色い皮の部分とか、黄色い皮の薬品くさい部分のパサパサした感じが私を魅了すべきなの
に...と言っている。)

 一方、悪いメロンパンではこのような細工が見当たらない。全面、のっぺりしたままだ。しかもメロンパン特有のコシがない。コシコシッとした硬い部分とグニュッとした軟弱な粘土質の地盤が入り混じったような歯ごたえ、−−それこそメロンパンのの醍醐味であるのに、悪いメロンパンはただ単にのっぺりしたままだ。

 −−何という子細的確な観察だろうか。こういう目でいろいろなの売り場のメロンパンを見てみると、合格のパンは少ないといわざる得ない。ビニール袋に入っている大手メーカーのものは、大方よくない。