生涯、はじめて買った30cmLPレコード、リムスキー・コルサノフ/交響組曲「シェラザード」

 ロシアのいわゆる5人組の作曲家の一人、リムスキー・コルサノフ作曲、交響組曲シェエラザード」は青春の思い出の曲である。はるか昔の京都での学生時代、はじめてやったアルバイトのお金で買った30センチLPレコードがこの曲。ロンドン盤・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団演奏のものだった。わくわくしながらレコードに針を落として、飛び出てきた音楽にびっくり。こんなに燦然ときらめくサウンドを聴いたことがなかった。この時の強烈な印象は今も...。

 交響組曲シェエラザード」は、作曲者44歳、1888年に作曲された。同じように代表曲の「スペイン奇想曲」はその前年の1887年である。シェエラザードは、知られる通り、『千夜一夜物語アラビアン・ナイト)』 から題材が取られたが、標題音楽というわけではなく、全体としてこのシェエラザードは、 『千夜一夜物語』」をもとにした交響的幻想曲風の作品ということのようだ。 実はラヴェルシマノフスキーという作曲家にも同名の作品があるという。しかしリムスキ・コルサコフのこの作品の前にはどうもかすんでしまうらしい。

 思い出の曲、レコードなのだが、どういうわけか手元にはない。覚えはないのだが、誰かにやってしまったらしい。その他、買った記憶はあるが、今はないレコードがいくつかあるのは確か。