アレチウリを退治しよう、やっかいな帰化植物・1

 アレチウリは大型のツル植物で1年生草本。北米原産の帰化植物青森県以南の日本各地で広がっている。放棄畑や牧場、河原、湖岸などの肥沃な場所で急速に成長して繁茂する。その旺盛な繁茂により在来の生態系を破壊し、動植物に悪影響を及ぼすとして、2006年(平成18年)に「特定外来生物」に指定されている。 

 この植物の繁茂状況を目の当たりにすると、この駆除が生やさしいものでないことを実感する。たまにローカル紙にボランティア団体が河原のアレチウリを退治などと出ているが、そのくらいのレベルでは正直容易ではないだろう。

 長野県では、アレチウリの駆除活動を推進するため、毎年7月の最後の日曜日を「アレチウリ駆除全県統一行動日」とし、駆除を行う民間団体、市町村、県等が連携して駆除活動を行うこととしているというが、駆除に全国民的な駆除意識の広がりと有効な対策が求められる。

 なお、日本へは輸入された穀物に混じって渡来したものと考えられ、国内では、1953年
(昭和27年)ごろ、静岡県の清水港で確認されたのが最初の生育例とされているという。写真は、安曇野・万水(よろずい)川の河川敷を覆うアレチウリの群生。