コンチネンタルタンゴを聴きませんか?

 アルゼンチンタンゴもそうだが、コンチネンタルタンゴもはや過去のもので、おじさんたちの郷愁のなかにのみ生きている音楽なのだろうか。今の若い世代の音楽のジャンルには、それは入っていないか、その存在さえも知らないという感じかもしれない。

 ラジオでも、ポップス・ロック、シャンソン、カンツオーネ、ジャズ・カントリー&ウェスタン、タンゴ・ボサノバをはじめとした中南米の音楽など、そうしたジャンル分けした音楽放送をやっていたものだが。

 としてもコンチネンタルタンゴの名前を知らなくても、有名な「真珠採り」のタンゴや「碧空(あおぞら)」のメロデーを一度やニ度、耳にしたことがあるだろう。あのタンゴ特有のアコーデオンを中心に刻むリズムの歯切れ良さは格別だ。「真珠採り」は、中学校の昼食の時間にいつも流れていたことを思いだす。哀愁を秘めたもの悲しい調べは胸を打つ。